真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

6L6GCppの修理(1)

6L6GCppの修理(1)

OTさんから預かったこのアンプを改修することになった。

自作アンプの様子ですが詳しい来歴が分からないが、OTさんのご友人からの依頼品だそうである。

主な改修依頼内容はOPTの載せ替えで、今ついているものをハモンド製に交換して再調整をお願いしたいとのことであった。

 

写真:やってきたアンプ(真空管は取り外している)

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写真:内部配線の様子、これでは配線図を拾うのは大変なので現物の配線図作成は中止し、当方設計ですることに

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写真:手前の黒いのが交換するハモンドのOPT

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現行アンプは動作するが調子が悪いとのこと

 

OPTを交換するだけなら簡単なのだが、この内部配線では、不調の原因を探すのは大変、いかんともしようがなさそう。やってみれば、結局組みなおしになりそうなので、依頼者に了解を得て前面的に配線をやり直すことにした。

 

そうと決まればバラすのは早いが、部品はできるだけ再利用したいので、注意深く配線ををばらしてゆくと2・3か所不審な点が見つかった。

アンプ製作者には間違いやすいところだが、OPTを載せ替えるので気にしないでバラしてしまった。

 

写真:配線をバラしたシャーシ内部

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改修の方法を検討してシャーシ加工に移る

 

写真:OPT穴、ラグ板取り付け穴や空気穴位置を決める

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写真:スピーカ端子穴の追加加工

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今日の作業はここまで。

 

メインスピーカーとのお別れ(2)

メインスピーカーとのお別れ(2)

 

4月19日お別れの日がやってきました。

 

写真:最後の姿

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写真:解体作業が始まりました

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写真:中音用ホーン

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写真:高音用ホーン

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写真:低音用BOXの解体

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長らくお世話になりました「さようなら」ありがとう。

 

写真:帰っていきました

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写真:主がいなくなったオーディオルーム

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<終わり>

メインスピーカーとのお別れ

メインスピーカーとのお別れ(1)

 

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2021年4月19日(月)

我が家のメインスピーカーとして活躍してきた木製ホーン型3ウエイスピーカーシステムが、このほどお役目を終えて親元へ帰っていきました。

 

この様子はFACEBOOKに先行して投稿しましたが、ここにまとめて掲載します。

 

思い起こせば約4年半ほど前に我が家にやってきました。そして今日まで我が家のメインスピーカシステムとして音楽を楽しませてくれました。

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Woody & Allenさんの製作になるこのスピーカシステムは、木製ホーンによる中・高域の2ウエイと低域用38cmウーファによる3ウエイシステムです。これらはネットワークによってつながれていますが、このネットワークに使われているトランス類はaritoさん製作になる優秀なトランスが使われています。(ホーン後ろにある黒い箱)

各ドライバーユニットは、当方では把握していませんがWoody & Allenさんによる選定で、このシステムに最適なものが使われています。

 

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最後の晩餐

お別れに先だって最後のLPレコードコンサートは

(最近買ったLP CD BLDの3点セット)

LPのジャケット

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LPプレーヤ:レーザー・ターンテーブル(エルプ社製)

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前に並んでいるこれらのアンプを使いました

只今は 833Cse

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最後のお別れは GM-70ppでf:id:arunas001:20210421075633j:plain

 

 

古いLUXKIT A3500 の修復(7)

古いLUXKIT A3500 の修復(7)

古いアンプは何が起こるかわからない!

 

(6)で完成報告をしてこのブログの連載を終わりましたが、後日談です。

 

ほぼ毎日通電エージングをしながら試聴していました。もう良かろうと思っていた矢先のトラブル発生でした。

 

私のアンプエージング方法には2種類あって

➀長時間連続運転する

②2,3時間ごとに電源を落としてアンプを一旦休め、再度通電する、これを繰り返す。

 

この両方を併用してエージングしますが、新作アンプの場合は出来上がった後は長時間連続運転(1日8~10時間ていど)して様子を見て、後は通常聞く2~3時間ごとに電源を一旦落として1時間ほど休め再度電源を入れる、これを1日2~3回繰り返す。ほぼ1週間ほど➀②を繰り返して別段の異状がなかればエージング終了とします。

 

エージングは部品を馴染ませる効果や初期異常の発生を防止します。

 

この古いA3500の場合も同じようにエージングを始め4日ほどになったのでもう良かろうと思っていた矢先のことでした。

 

この日も朝から通電し、昼に一旦電源を落とし、15時前に電源を再投入しアンプのそばを離れ、工房に移動したとたんにスピーカからブーンと大きな異音が・・・

慌ててアンプのそばに戻ると、1本のEL34が赤くなっているではないか!

 

すぐ電源を落とした、がこの間約1~2分の出来事。

 

赤くなったEL34を見ると既に管壁が少し黒ずんで焼けているではないか!。

すぐに調べてみると5Aの電源フューズが飛んでいたが、PT、OPTには異状なかったのは幸いであった。

 

写真:写せていないが左端のEL34が赤熱した

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調整時に使っていた別の松下製EL34に交換して電源投入、異状なく動作、バイアス調整したが別段の異状は見られない。

 

あれこれと検討したが、スベトラーナ製EL34の初期不良ではないかと考えられるので購入したTS社へ状況を話して交換依頼した。

 

FACEBOOKでこの状況を掲載したところ、YS氏のコメントがあり、古いソケットのはんだ付け不良があるのではないかとのアドバイスをいただき、すぐできるはんだ付けはやり直したがはんだ付け不良は見当たらなかった。

次の疑いはソケットの接触不良、元からついていたソケットをそのまま再利用しているのでこの点は残る、また、バイアス調整VRもそのまま再利用しているので接触不良の可能性も残る。

 

昨日朝、交換のEL34が届いたのですぐに交換、バイアス調整して修理完了、今日の来客に備えた。

 

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来客は愛知県からお越しいただいた、LUXアンプに精通されたNS氏、88歳という方だからさらに驚き!。

 

聴いていただいたところ大変好評であった。

 

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一安心です。

 

後日のトラブル防止のため。USソケットとバイアスVRは新品に交換しようと思う

 

修理内容によって元のアンプより修理代は高価になることもあるが、新品部品に交換するのは見識も技術も要する、

 

メーカに修理を頼むとおどろくほど高価になるのはうなずける。

 

教訓:古いアンプは何が起こるかわからない!

 

これで蛇足の報告を終わります

 

 

 

 

 

 

 

古いLUXKIT A3500 の修復(6)

古いLUXKIT A3500 の修復(6)

 

スベトラーナ製EL34に取り替え

松下はベースが黒色

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スベトラーナはベース茶色

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出力管EL34のDCバランスを再調整を始める

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プレート電流の確認(+B電圧とOPTの両端電圧の差をおよそ8Vに合わせる)

OPT一次側のB-P間の内部抵抗は約150Ωなのでプレート電流は約53mAとなる。

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AC100V時にB電圧は475V、DCバランスの最終調整

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1時間ほど様子を見てます。 

 

簡単に特性測定してみると

最大出力:50Wを少し超える

歪率:1W時0.05%以下と少ない

周波数特性:高域は90kHz-3db、低域は10Hz-0,3db

 

再生ラインに繋いで視聴中、第一声は?

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ややハイ上がりのさわやかな音が出てきた

これまで何台かのA3500を聴いてきたが、明らかに違った感じだ

最近修理したA3500でも、このスベトラーナ製を使ったがそれとも違うようだ

 

スピーカーはFAL、音源はCDとFM

 

半世紀以上も前の古いアンプがよみがえった!

 

自画自賛!!!

 

電源トランス、アウトプットトランスは健在であった

 

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茶色ベースが映える 

 

このA3500の修復報告はこれで一旦終わります、長らく拙文にお付き合いいただき誠にありがとうございます

 

このあと、FRAアダプターでの連続測定は機会を見てやるようにします。

 

また、もう一台残っているボロボロのA3500を修復するのは少し先になりますが、再生出来たら二つ並べて試聴したいと思っています。

 

<完>