真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

13E1 OTLの製作(回路図)

5月に入って気温急上昇、昨日のオーディオルームは日中30度まで上がり、もう真夏日です。年配者には熱中症の危険があるので試聴はしばらく一服することにしました。

それで

13E1 OTLの製作(回路図)

 

改造したアンプの回路図です

(この回路を参考に製作される場合は自己責任でお願いします。)

 

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出典はMJ誌1985年2月号秡川忠勇著「7242 SEPP OTL モノーラルパワーアンプの設計と製作」です。これを元に製作し始めたのですが、使用されているドライバトランス TAMURA B-5005 が入手できないことがわかり、代替品を使ったのですが思わしくなく、ドライバートランス方式を止め、7242 のグリッド抵抗値に20kΩ以下の制限があるため 5965A カソードフロアドライブにしたものです。そのため打消し回路は宮崎式BPNにしましたので、結果として(森川+宮崎式)/2風の回路となりました。

 

7242 を13E1 に交換するには、以前に大型OTL球の比較検討したように、主として

①ソケット交換、②ヒータ回路変更、③バイアス変更

が必要となります。

(注:7242 から 6C33C に変更する場合は、Ebを175V程度に下げる方がよい)

13E1 OTL として新たに製作するには同じ程度以上に費用がhituy必要になるので7242 OTLを改造することにしました。

幸いかな、森川氏設計の7242 OTLアンプを入手したので、自作品を 13E1 に改造することにしました。

 

改造後の注意点は、7242 場合、g1抵抗値20kΩ以下の指定があり、かつカソード側に保護抵抗を入れる指定がありますが、13E1の場合は、そのような指定がないのでカソードフロアドライブ段は無くても良いかもしれません。

 

13E1 のIpの安定は非常に早く、スイッチオン後すぐに安定します。これは三極管の 7242 や 6C33C 比べると驚くほど速い。13E1は四極管の三結使用なので他の三極管とは違いが顕著です。

また、13E1 は他の大型OTL管と比べ電流が流れにくく(内部抵抗が高く)、最適負荷抵抗も72~100Ω付近と高くなると思われ、8Ω対応OTL向きではないのかもしれないと感じます。今後製作される方は 6C33C の方が球も安価で良いと思います。

 

また、13E1 をDEPP(通常のプッシュプル)で使用すればかなりのハイパワーアンプになることが予想されます。機会があれば挑戦してみたいものです。

 

改造前:7242

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改造後:13E1

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