真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

4D32 シングルアンプの製作(4)

★ヤフーブログ復元シリーズ★覚えている間に投稿

 

4D32 シングルアンプの製作(4)

 

増幅回路はややこしい電源部に比べると大変シンプルです。最初の製作では初段は6414か12AT7のパラレルSRPPで典型的なシングルアンプの2段構成としました。(参考文献では12AX7のSRPPとなっています)

このパラレルSRPP(SRPPP)は、負荷抵抗が25kΩと低いのでいくつかの球で予備実験をして決めたものです。ここが唯一の変な点で普通はシングSRPPですませるところです。

この回路で最初のアンプが出来上がり、最大出力は無事に20Wクリヤーしました。

回路図のように出力管にKNFをかけているだけで図中にあるオールオーバーNFは外しています。

 

f:id:arunas001:20200528102633j:plain

格好いい球なのでヒータのぬくもりを眺めているだけでも楽しいし、良い音楽が聞こえてくる雰囲気を醸し出してくれます。

そして順調に動作していたのですが、いつの頃か出力管RAY-4D32の1本が動作不良になってしまいました。

最初はただの球の不良事故かと思って4D32を交換して動作していましたが、かなり時間がたってから再び不良になってしまいました。

球を無理して使っていることもないし、必要以上に球のスタートアップにも気を使ったのに、と思いながら2本目の予備球に交換しました。これで4本買った球を全部使ったことになり、もしまた球がダメになると予備球がない!

しかし、どうしてある期間過ぎると不調になってしまうのかよくわかりませんでした。それで何か対策をしておかないとと思って疑わしい4D32のカソードバイパスケミコン100V1000uFを2本とも交換しました。会社の廃棄物をもらってきたもので古いものだったからです。このケミコンは頭が下向きにして取り付けていたのでわからなかったのですが、取り外したケミコンの頭を見ると破裂したような跡が見られました。これかも!と思っていたのですが・・・。

 

4D32のデータシートの最後には、取扱上の注意事項がいくつか書いてありますのでご参照ください。

https://tubedata.jp/sheets/138/4/4D22.pdf

 

写真は現在の姿で、前段は12AT7-6937の構成となっています。

4D32は防熱管ですがヒータ(6.3V3.75A)が明るく輝きます。

f:id:arunas001:20200528101446j:plain