★忘れないうちに投稿シリーズ★
SRPP パワーアンプの紹介(1)はじめに
SRPPは「シャント レギュレーテッド プッシュプル」の略です。この真空管回路の技術的説明はWEB上に沢山掲載されていますのでそちらをご覧いただき、ここでは当方自作のパワーアンプ製作例を紹介します。
写真は④で紹介する「2A3C×4 MONO SRPP」
そもそもの始まりは今から半世紀以上も前、若かりし頃に戻ります。昭和30年代(1955頃)の初め、OTLアンプが注目されていました。多くの先輩諸氏の研究が雑誌に発表され、武末氏の名著「OTLアンプの設計と製作」が刊行されました。おそらくこの名著で学ばれた方は多いのではないかと思いますが、当方もその内の一人でした。
当時、並四ラジオや5球スーパラジオから出発してようやく6V6シングルアンプが完成し、もっぱらこのアンプでラジオから流れてくる音楽に耳を傾けていました。昭和30年頃からモノーラルからステレオに向かうことになり、当然ながらステレオ放送を聴くにはラジオが2台、ステレオLPレコードを聴くにはアンプが2台必要になります。
同じものが2台必要になるということで、費用も当然2倍かかります。これを何とかお金をかけないで出来ないかと「OTLアンプの設計と製作」の「30A5 SRPP」を参考にして考えたのが、最初に製作したトランスレス式「50C5 SRPP」でした。
高価な電源トランスやアウトプットトランスを使わないので、簡単小型で安上がりのアンプが出来上がりました。スピーカには当時発売されていたコーラル6A7/400Ωハイインピーダンススピーカを使いました。
結構良い音で満足していましたが結婚してこれ以上発展することもなく、真空管アンプ自作は一旦閉じることになります。時代はトランジスタに突入しオーディオ全盛期へと向かいます。
ということで、最初にこの「50C5 SRPP」 を再現したアンプを紹介します。
これからの掲載順は
①50C5、②15KY8A、③21LU8、④2A3C、の予定です。