真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

Technics 20A 擬き OTLアンプ「M-20A」(12)

Technics 20A 擬き OTLアンプ「M-20A」(12)

 

聴いてみた。

 

 

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この報告を書くにあたって改めて聞いてみました。

アンプの音についての報告をブログですることは、直接音を聞を聴いていただくことができないので残念ですが。

 

また、音を聞いているのか、音楽を聴いているのか、という話がありますが、ここでは音を聞くという観点で述べます。

以下は私の先入観と自画自賛がありますので割り引いてお読みください。

M-20Aについて

 

M-20A(8パラ:SEPP4パラ)構成ですが、私のス3ウエースピーカシステム(8Ω、2枚目の写真左右端に見える)では中高域のパワー感があり、特に弦楽器の響きが良いです。低域は期待しているより少なめですが、しっかり出ています。これは12パラ、SEPP6パラにすればさらにダイナミックレンジが大きく、周波数レンジが広がったような響に変わり、超低域音は強力に鳴り響きますが、残念ながら今の試聴では8パラしかできません(我が家では大きな音にできませんのでこれで十分)

一言でいえば、自作アンプの音は好音ですね~。

 

音が良くなるには通電後30分ほど必要で、時間がたつほどに艶やかで伸びやかに豪快に鳴り響きます。

スイッチインしてすぐ聞いたのでは、期待外れの寂しい貧弱な感じにしかなりません。

自画自賛ですから悪しからず。

 

OTLアンプの音の傾向

 

真空管OTLアンプの音は、一般的に低域のエネルギー感があって爆低音スキの人にはたまらない魅力があります。大口径のスピーカーほどそのエネルギー感があり、オーケストラやオルガンなどの響きははすざましいものがあります。

私が思うには、これは20~30W以上の大出力OTLほどに関してはその通りです、使う出力管によってその傾向は微妙に違い、強力な電源を備えるほどにそのパワー感が増します。また、フッターマン方式など回路構成によっても出てくる音は違います。部品の性能や線材、配線の上手下手によってもかなり違いがでてきます。

 

OTLアンプの最適負荷抵抗

 

M-20Aの最適負荷抵抗は70Ω付近にあると思われますので手元の72Ωマッチングトランスを入れると音の馬力感は後ろに下がり繊細で綺麗な音に変化します。

私の見解ですが、接続するスピーカインピーダンスが8Ωか16Ωかで違うと音が変化するのは、負帰還量の増加と歪率の低下によるものと思われます。

また、OTLアンプの最適インピーダンス付近より低めのインピーダンススピーカで使う方が馬力のある響きになるように感じます。

 

したがって、真空管OTLアンプを自分用スピーカに使う場合はスピーカーとの相性がありますので、よく合うと素晴らしい響きが期待できますが、まったく合わないとボコボコ・スカスカの音になりかねません。

余談ながらかつてコーラルBL-25(BETA-10)バックロードホーンを使っていたとき、当時使っていた6C33COTLでは土管音のように豪快に反響した低音が響いてびっくりしたことがあります。(パイプオルガンの特定の超低域音です)

OTLアンプの自作

 

OTLアンプの自作はシングルアンプに比べると格別の難しさがありますが、じっくり取り組んだ後の満足感は格別のものがあります。

特に調整段階では「のんびり・じっくり・ゆっくり」やることがコツです。

 

反省点のまとめ

簡単に反省点を以5点にまとめますと

 

 

①自宅で使う場合、出力管25HX5×8の構成で十分であった。(×12の必要はなかったが、広い会場での場合はハイパワーが必要なので×12の方が威力を発揮する)

②出力管電源にスイッチング電源用小型ケミコン200V1000uFを12個(合計12000uF)使ったがケミコンの音響的性能が低く、期待したほど馬力感のある響きにならなかった。

③出力管部分は発振問題があり、増幅段は配線が込み合うので部品配置や配線方法に問題を残した。

④Rコアトランスを起用し余裕あるトランスであるが若干うなりが気になるところ。試聴位置ではほとんどわからないが。

⑤モノラル2フロックに分けたが、左右対称は外観上のバランスがよく見栄えする。が、配線が対称に出来ないので配線技術を要することとなった。

 

終わりに

 

最後まで拙文・駄文にお付き合いいただき誠にありがとうございました。この一文が皆様の何かのお役に立てれば幸いです。

 

25HX5×12本仕様(全部で36本!)

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