真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

SANSUI AU-111 修復(5)

SANSUI AU-111 修復(5)

予定の修復作業ができましたので通電テスト

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 AUX入力からそれらしき波形が出てきた!

しかしこの後波形歪が増大出力1Wを超えると歪率が5%にもなり

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 この状態で試聴してみようと音を聞いてみたが、この歪の多さはわからない。

もともとこんな設計だったのかな?と疑問を感じながら試聴を続けてけていると、心配していたガサゴソノイズが出てきた

 

おそらくこの未だ取り替えていないコンデンサーがかもしれないと考え取り替えることに、実はこれが・・・

 

写真:まだ交換していないコンデンサーがある!これがガサガサノイズの犯人だった、

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このコンデンサーを取り替えることにしたが、回路を調べてみるとどこかおかしい、回路図と現物を何度も見比べてこれは誤配線だと判断

配線を直してコンデンサーを交換、

 

最後の写真を送ってもらったので追加掲載

 

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写真:この写真はコンデンサーの取り替える前のもの

 

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コンデンサーを取り替え、配線を変更し、測定してみると、ノイズレベルも0.5mVに収まり、最大出力付近まで歪率1%と極めて良好な特性となりました。

 

この配線間違いは、状況から判断すると当初からのものと思われますが?原因はよくわかりません。

 

最終の測定電圧確認を終わって試聴

ガサゴソノイズが消え、力強い音楽が再生されるようになりました。

また、VR類もガリはなく、スイッチ類の接触不良もほとんどなく良好な状態でした。

これで無事に修復できました。

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写真:修復が終わり試聴しているところ

 

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写真:天板、底板を止め試聴しているところ

 

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完成してメインスピーカに繋いで試聴中

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これでようやく完成しました

 

快適に音楽を届けてくれます

しばらく聴いているとジャズ党好みの明るいサウンドがよみがえってきました、このアンプに使われているOPTは当時の山水電気が誇る最高のものであったという。

この響き「SANSUI AU-111」が今でもファンが多いことがうなずけますね。


修復作業は決して楽ではなかったですが、半世紀も前のプリメインアンプも手当さえしっかりやれば立派によみがえらせることがわかったのは大変勉強になりました。

私のポリシー「かつての時代に活躍した真空管アンプ、働かなくなって見放されてしまったアンプに息を吹き込み再び活躍できるように」と願って、性懲りもなく修復作業を続けています

 

名器「SANSUI AU-111」に触れ修復する機会を与えていただいたSA氏に感謝いたします、ありがとうございました。長らく氏の下で活躍してくれることを願っています。

 

駄文にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

 

これでこの稿をおわります、