真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

AL60/CV9ppの製作(3)部品取り付けと配線

AL60/CV9ppの製作(3)

部品取り付けと配線

最初に真空管ソケットから付けます

一般的に、部品取り付け順は配線の進行状況によって軽いものから重いものへと進めます、OPTやPTは最後に付けます

 

 

西河流配線要点:電源側とアース側の配線をLR混合しないように。

ヒーター配線の様子、真空管アンプにはつきもののヒータ配線は電流容量に注意します。大電流を食う球の場合は渡り配線しないか、太い線を使います。例えばAL60の場合は2Aですから2本で4Aになります、これを4本全部並列に渡り配線すると最初のところでは8Aに対応する太い線材が必要となります。しかし1本ずつ各球から引っ張ると2A対応線でよいことになり、最初の球と最後の球は同じ電圧が確保できます。並列渡りだと最初の球と最後の4本目の球の間には微妙な電位差が出ることがあります。

このアンプの場合は細い黄白ツイスト線を使ってますので、AL60からトランス端子へ各々引っ張って、トランス端子のところで2本分づつまとめます、こうするとそれぞれの球には2A対応で済みます。

 

平ラグ板に部品を取り付け、真空管周りに配線をします

シャーシ内部の配線が出来れば電源トランスを取り付けます

 

電源トランス周り:黄白線を区別して使いますので配線間違いが接続間違いが無いようにします

 

 

電源回路周り

アース側の線は、LANケーブル(カテゴリー6)の芯線を使っています

フィルターケミコン端子には線や部品がいくつもつくので端子の配線がやりにくくなりますのでラグを立てて端子を拡張し、配線やはんだ付けをやりやすくします

ケミコンから出る+B配線はケミコン端子からLRを専用に1本ずつ分けて出します、これでB電源のLR信号は各線に流れます(1本の∔B線上にLR信号が流れないようにすることができます。アース側は1点アース点へ直につなぎます。

 

 

アース側配線は、母線方式と個別アース方式を併用していますが、

1点アースは初段LR球の真ん中に3mmのタップを立ててシャーシにがっちり接続します

使うビスは真鍮製です。

増幅段のアース母線も分けてあり、アース線上にLR信号が混じることはありません。

電源フィルターケミコンのアースもこの1点へつなぎます。

 

 

AL60のバイアス調整用VR4個はシャーシ上面から回せるようにしています。一般的にはシャーシ内部に収容し外から回せないようにしますが、自分用アンプですから後のメンテナンスが楽なようにしています

 

注意:この西河流配線方法は信号の流れを合わし、LR信号の流れが混じらないように分離するので少し複雑な配線の仕方になり、線を引き回すことが多くなります。