COUNTERPOINT SA-4 6LF6×8 OTL AMP
写真:我が家にやってきたアンプ本体、モノラルですので同じものが2台あります(台車の上に載せている)
~いきさつ~
去る5月、オーディオ友のK氏が来宅され、かねてからお聞きしていたこのアンプの修理にお預かりすることになりました。
それから2か月と少し経過しますが、ようやく修理再生の目途が立ちましたので、その経過を順を追って掲載します。
「SA-4」について詳しいことはwebでお調べいただくとして、私はこのアンプについて話には聞いていましたが現物にお目にかかるのは初めてです。
米国製真空管OTLアンプには「フッターマン型、マコフスキー型」がよく知られていますが、この「SA-4」は製品として発売され我が国にも輸入されていました。
「SA-4」の特徴は、出力管として最強の水平偏向出力管「6LF6」が8本使用されたモノーラル DC OTL AMPであることです。回路に一部半導体が使われていますのでハイブリッドアンプと言ってもよいかもしれません。
私は初めて現物にお目にかかったわけですが、巷の噂では大変気難しいアンプだと聞いていました。その噂は本当だと、現物に手を入れているうちにだんだんわかってきました。
OTLアンプはいくつか自作していましたので、大まかな回路構成は理解しているつもりですが、これまでにDC OTLは自作したことがありません。以前に金田式DC OTLを修理したことがある程度でした。それでこの機会に「SA-4」を勉強させていただこうと修理をお引き受けしました。
お聞きしている故障内容は「電源をいてしばらくするとリレーが働いて使えなくなる」ということでした。
現物はOTLアンプと言えども、大きな電源トランスが搭載され、めちゃ重く3階の工房に持って上がれないので1階居間で作業することにしました。
写真:内部構造、一番手前右に大きなトランス、後方に6LF6が8本並んでいる、右が増幅部基板、トランスの上が電源基板