真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

マッチングトランス

フッターマンH-2 12B4A×10 とマッチングトランスの相性テストをします。    

 

このH-2型OTLは最適負荷抵抗は100Ω付近にあると思われます。 

音楽信号の場合は8Ωスピーカーでも大丈夫ですが、アンプとしてはかなりミスマッチです.16Ωでもミスマッチですが、スピーカーで聞くにはより高い16Ωが望ましいです。

しかし、それでもアンプから見ればミスマッチです。

そこでマッチングトランスの出番となり、アンプを

なるべく最適負荷抵抗付近で使うとができます。

OTLアンプにマッチングトランスを使うなんて?と思わないで、OTLアンプを最適負荷抵抗付近で鳴らすこともメリットあり、とお考えください。

一般にOTLアンプの負荷インピーダンスが高くなるとNF量が増えて音が大人しくなる傾向があります

 

注:マッチングトランスMTは、インピーダンス変換する働きをしますので、シングルやプッシュ用アウトプットトランスOPTとは動作が違いますが、ここでは詳しく触れません。

 

(随時追記します) 

 

使用アンプ:フッターマンH-2 12B4A×10 OTL

 

写真:テスト風景

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一次側はアンプに、二次側はスピーカー8Ωに接続します。

マッチングトランスはいずれも絶縁型です

 

TOA OT-461(120w)

一次側:39-74-145Ω(アンプ負荷は39Ωで使用)

二次側:8Ω

 

②TANGO MT-62(60W)

一次側:4-8-16Ω(16Ωで使用)

二次側:4-8-16Ω

 

③メーカ?(一次〜二次は使用方法による)

一次側:8-16Ω(16Ωで使用)

二次側:8Ω

 

 

TOA OT-461(120w)

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このMTでは、アンプ負荷を39-74-145Ωと変えても調子良く働きます。音的には74Ωが良さそうです。

 

②TANGO MT-62(60W)

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アンプ負荷は16Ωのみです.

MTのF特性が分かりませんが、①と比べると高域か落ちるようです.ちょっと歪っぽいかな?ジャス向きの音に。

後で特性を調べてみよう

 

③メーカ?

このトランス0-16Ωにアンプを、0-8Ωにスピーカーを繋ぐと、アンプがモータボーティングのような発振を起こす.

①②と随分様子が違う。

一次二次側を逆にして

0-8Ωをアンプ側、0-8-16Ωの0-8間にスピーカーを繋ぐと正常になるが、これではMTの意味がない

はてな?どうしたものか?

インピーダンスの極端な違いがあるのか。

このMTはマッチングトランスだと思いゲットしたが、用途が違うのかも。

 

 

追記

OTLアンプを35FV5×6に交換

最適負荷抵抗は72Ω付近と推定

このアンプに使うとモータボーティングのような現象は起こらない

フッターマンH-2型はかなりの高帰還回路なのでインピーダンス負荷の変動によって低域発振するのではないかと推定、

35FV5OTLでは負帰還が9db/8Ωと少ないので、安定に動作している様子(12db/16Ω程度と推定)

コア材が良いのか音は①②より良い

音的に言えば ③>①>②

 

この調子で使えればOTLアンプの最適負荷抵抗により近くなるので都合が良いです

 

写真:右が35FV5×6OTL

真ん中がテスト中のマッチングトランス、右アンプに繋いでいる

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ついでにSANSUI ST-67B(25Ω:4-8-16Ω)でテスト

アンプ負荷:25Ω、スピーカーは8Ω

12B4A×10ではやはりモータボーティング状態

35FV5×6では問題なく動作、音も良い

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一旦ここで実験を終わります。