真空管OTLアンプ研究-17
SRPP OTL-1

上の写真は、いずれ登壇する2A3 SRPP OTLアンプ
SRPP OTL の説明
OTLアンプは「OUTPUT TRANS LESS」だから「OUTPUT TRANSをつかわない」パワーアンプは全てOTLパワーアンプと呼ぶ
一般的に出力段が
SEPP(SINGLE END PUSH PULL)
回路構成されている事を指す
その他に
SRPP(SERIES REGULATED PUSH PULL)
回路構成されてれているのも含む
このSRPPは電圧増幅段に良く使われるが、出力段に使用したのがSRPP OTL となる。
しかし、8や16Ωといったローインピーダンススピーカーを直接鳴らす事には不向きで、200〜800Ωハイインピーダンススピーカーを必要とする、4.6.8.16Ωスピーカーを直接鳴らすのはミスマッチなのでスピーカーとのマッチングを取るため、SRPPの出力インピーダンスに合わせて数十Ω〜数百Ωのマッチングトランスを使う。
そこで、SRPPはトランスを使うのにOTLとは?の疑問が生まれる。これには、アウトプットトランスとマッチングトランスの違いを知る必要がある。
簡単に両者の違いを述べると
アウトプットトランスは
シングル用はトランスに直流電流が流れる
ブッシュ用はブッシュプル合成をトランスでする
これに対しマッチングトランスは、
直流は流れない、
インピーダンス変換する、
だけなのでアウトプットトランスとは動作が違う.つまりOTLとなる。
50C5 SRPP×2
何度も拙ブログやFBに登場する小型アンプ
若い頃に自作したアンプを復元したが、それだけに愛着があり常用している

真空管50C5はラジオに活躍した球、低いB電圧で動作するのでSRPPに適した球である、最近では忘れ去られた球で、話題にも登らない.
当時( S33年)頃、200Ωや400Ωのハイインピーダンススピーカーユニットが発売されていたので、400Ωスピーカーを2個直列800Ωで使った。
復元したアンプでは,小型の350Ωマッチングトランスを使い8Ω端子に16Ωスピーカーをつなぎ、700Ω負荷としている。
50C5は三結使用なので、負荷適応範囲が広く350Ω:8Ωでも実用になる
SRPPは電圧増幅段には良く使われて,特性も音も良い.これを出力段に使うと音が良いのは頷けるが何故良いのか?
これはシングルアンプの音か良いのとおなじA級増幅器だからと思われる
電圧増幅段では、プレート負荷抵抗は、一般的には100k〜500KΩであるが、SRPPの負荷は真空管抵抗になる
電力増幅段では、負荷抵抗が低くなり、周波数範囲が広く、ダイナミックに応答することがわかっている、
したがって,増幅段も出力段もSRPP構成にするのが,良い結果をもたらす。
経験則では、負荷抵抗は,低い方(概ね10KΩ以下)が音がよい、とわかっている
SRPPでは,信号が直接通る抵抗は10KΩ以下の抵抗値となる、唯一出力段のG1リーク抵抗が100kΩ〜500KΩの1本があるだけである、これも DC結合にすれば不要となり、回路の工夫でケミコンレスにもできる,その上にOPTを使わないので、OPTの影響を受けない
回路も簡単でシングルアンプ並みなので製作、調整が簡単である.
まさに、シンプル イズ ベストである。