真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

LUXKIT A3500 修理

このところLUXアンプの修理が続いています。

A3500アンプは発売された当時(昭和30年代後半?)から

6CA7プッシュプルアンプとしてあこがれたものです。その後数々の真空管アンプキットが発売されました。

 

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私も昭和45年頃にやっと2台手に入れ自作しました。その後何年も使っていましたが、いつの間にやら分散して今はありません。

 

一方、最近では、50年もたった今、修理依頼が2台かありその後方の1台です。

 

このアンプに使われているOPT:OY-15-5は断線事故があって、今では代替品が無いので中古品を手に入れるしかありません。

 

このアンプを調べた結果、残念ながらやはりOPT1個が断線していました。

 

写真:ダイオードが飛んでいる

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依頼者に伝えると代品を買って直して欲しいいとのこと、さてヤフオクで出物を待ちますか。

 

写真:OPTの配線を外して断線を確認

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21GY5(T) OTL の製作(19)

21GY5(T) OTL の製作(19)

絶縁トランスの製作

昨日のチェック用デジタル電圧計と、このアンプに使う専用の絶縁トランスを製作します。

 

以前に買ってあったトロイダルコアトランス500VA型、

簡単なケースに入っているのでケースを加工して必要な部品を付けます、ケースが鉄板なので加工が厄介かな?

 

写真:トロイダルトランスと部品

上にはテーブルタップ(非絶縁出力)とコンセント(絶縁出力)用、ランプも付けられるかな?

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写真:中身

手前が空いているので、メインスイッチと角型コンセントは付けられそう

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21GY5(T) OTL の製作(18)

21GY5(T) OTL の製作(18)

監視メータの製作

写真:購入したDPM4個 

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 下の写真は秋月電子通販のHPから借用しました

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このアンプは、起動時にDC漏れする恐れがあり、また動作中も電源電圧の変動によりDC漏れがあります。

様子を見ていると+-0.2V以内の変動ですのでスピーカをとばすほどの大きな変動ではありませんが、安定するまでに起動後15分ほどかかります。

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その後はライン電圧の変動によって、特に日中と夜とで変わる場合には、0.5Vを超える場合があります。この程度でスピーカをとばすことはありませんが精神衛生的によろしくありません。

テスターで監視すれば事足りますが、テスターは他にも使いますので、ここはアナログメータを付けたいところです。

しかし困ったことにセンターZEROのアナログメータは製造中止になっている模様です。当方には中止になる前に特注したのがありますが、他に使いたいのでこのアンプ専用にデジタルパネルメータ(DPM)を買いました。

写真:在庫しているOTLアンプ用メータ(38型)

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@1100円ですから秋月で販売しいるDPMの中では高価な方です、(他に2線式で安価なのがありますが、使い勝手が良く分かりません。)

 

常時監視しますので。2個を使ってLRを同時に監視します、もちろん、LRを切り替えて1個で済ますこともできます。

 

当初シャーシ前面に取り付けようと考えていましたが,

アンプを長時間使っているとかなり高温になりますので、別の適当なケースに入れ別置型にします。またDPM電源は別に5Vか9Vが必要です

 

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21GY5(T) OTL の製作(17)

21GY5(T) OTL の製作(17)

鉄心レスの素晴らしい響き!(自画自賛!です)

 

写真:トランスレスで動作中です

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回路図:

正確でないかもしれませんので参考程度にしてください

CR等の番号は抜けたりダブったりしていることがあります

 

 

回路図ー1:増幅部

使用球:増幅段21LU8×2、出力段21GY5(T)×8がLRとも。

打消し回路はブーストラップ型

 

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回路図ー2:電源部

主電源は、接地型+ー電源方式

調整時や外部試聴会では絶縁トランスを使用する、自宅で使用時は電源の極性を合わせてトランスレスで使用する

ヒータは21V0.45Aを5本直列にしてAC100Vから点火している

 

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参考:

 

電源起動順序およびDCバランスの確認

A、絶縁トランスを使う場合

➀絶縁トランスのメインスイッチONでヒーター点火、マイナス側のバイアス電源が起動

②アンプの主電源スイッチON、タイマー2個が動作開始、増幅段電源+320Vが起動

③タイマー1が90秒後にON、主電源が起動する

④タイマー2が10分後にON、スピーカ出力がON、以降使用可能となる

 

B、絶縁トランスを使わない場合(トランスレス使用)

➀ヒータのACコードを差し込み、極性を合わせる(ヒータは点火する)

②主電源を挿し込み極性を合わせる

③その後にメインスイッチをONにする

 

C、出力DCバランスの確認方法(通常使用時)

・テスター2個用意、DC20Vレンジにしてチェック端子の電圧を監視する

・主電源がONすると、瞬間にDC1~2V程度出るが、すぐに低下して0.5V程度に下がる

・約10分後にタイマー2がON、0.2V程度に低下しているが下のバイアス調整VRを少し回して0.1V以下にする。この時LR同時に監視して相互に2・3度調整する。

・しばらく様子を見て0.1V以内に安定すればスピーカスイッチをON(上)にするとスピーカがつながる。

・以降、テスターで時々チェックすることが望ましい。

 

スピーカミューティングスイッチ操作(中立スイッチ)

下:スピーカーOFF、負荷50Ω+1kΩがパラレル、(電源ON時はこの位置にある)

中:スピーカーOFF、負荷1kΩのみ

上:スピーカON、負荷1kΩとスピーカ8/16Ωがパラレル

 

 

DCバランス調整方法:以下の要領で行う

出力DCバランスの確認方法(出力管のDCバランス調整)

・DC0.5~1A電流計を2個用意(テスターでも可)して、後ろの電流チェック端子に繋ぐ(黄:+、青:ー)、他のテスターを前のチェック端子に繋ぐ(テスターは4個必要)

・メインスイッチをONし、90秒後にタイマー1が動作すると電,流が立ち上がり約150mAを示す、しばらく安定するまで見ながら200mA付近で調整する。

・要領は、DCバランステスター電圧を見ながら、最初は下の調整VRで200mAにする。テスター電圧が0V付近になるように上の調整VRで合わせる、電流計と電圧計を見ながらこの操作を2・3回繰り返す。

他方も同様にする、LR同時に影響するので、LR交互に2ー3度繰り返す

この電流値は200~240mAの範囲であればよい。300mA超え、または150mA以下であれば、製作者の下で再調整の必要がある。

 

DCバランス調整は根気のいることであるが、一度調整してしまうと後は起動時のDCバランス(DC漏れ)をチェックるすだけで良い。

 

注意:このアンプは、OTL-PTL方式で、LR共通・電源接地型ですから、調整や使用法を誤ると、スピーカをとばす恐れや他の接続機器を壊す恐れがあります。製作・調整・使用に当たっては十分留意し自己責任で行ってください。

これらを守っていただければ、この鉄心レスの素晴らしい響きを手に入れることができます。

 

 

 

 

21GY5(T) OTL の製作(16)

21GY5(T) OTL の製作(16)

写真:オーディオルームで視聴

スピーカーはzorzo(16Ω)とFAL(8Ω)

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写真:昨日と同じ百恵ちゃんビデオを拝聴、その他PC音源から

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写真:工房に移して配線の整理と仕上げ

左右前に見える木柱は、ひっくり返して組立・調整するときに高さを支える支柱(治具

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写真:上面、電源部分は後で変更したので余計な穴だらけ 、真空管の配列としてはこれでいいかな

 

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写真:後面、メインスイッチは後ろに、両端の黄青端子は、チェック用電流計端子

電源入力は主電源用左(3P)とヒーター電源用右(2P)と別にしている。茶色の大きなケミコンは200V8200uFが4個、これも随分以前に買ってあったもの

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写真:抵抗類は在庫の無いものがあるので、2本合わせにして使って、そのままにしている 

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21GY5(T) OTL の製作(15)

21GY5(T) OTL の製作(15)

試聴・視聴

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朝からアンプの調子を再確認して試聴しました

万一DC漏れがあるとスピーカをとばしてしまう恐れがありますので、テスト用の小型スピーカを用意しました。

 

最初は、工房でテストのつもりでしたが、調子いいので夜はオーディオルームに移してTV視聴しました

 

写真:工房での試聴

スピーカをつなぐのは最初なので、電流計とDC漏れチェック用テスターをつないでいる、スピーカは遊び用の花瓶スピーカを使った

 

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写真:視聴CD

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このCDを聴いていると非常に力強い響きなのでzorzoスピーカ(16Ω)が良いのではないかと思いつないでみました

ZORZOスピーカについてはこちらです http://zorzo.com

 脳波に著しい反応 ZORZO SOUND SYSTEM | 20世紀前半は職人の耳が、20世紀後半は測定器が、そして、21世紀は脳波が優れたスピーカーを創り出す。

 

 

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オーディオルームから長いケーブルをつないで音源を確保して、再生ラインと同じ音源を用意しました 、

ウーン、なかなかよろしい 、素晴らしい力強い響きだ

 

しばらくあれこれと聴き始めました 

 

音の良いと言われる部品を使っているわけでもない、いわば普通の部品や中古部品をつかっているにも関わらずだ。

OTL-PTLの良さかもしれない

これは自作品の常で自画自賛

 

というわけで夕食後からアンプを工房に移し、昨日録画したのをDVDに落として、百恵ちゃんビデオを再生してみました(HDDに録画したのは1F居間にあるため)

 

写真:オーディオルームに移して再生ラインに繋ぐ

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VTR~TVの光デジタル出力を再生ラインにつないでいます

スピーカはFAL(上から2段目のスピーカ)

 

 

おお!いい感じだ、百恵ちゃんの若かりしころの素晴らしい歌声!、TVスピーカの音よりずっと迫力がある

 

 

写真:まもなくラストの画面

MTV画面下の機器は使っていません

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21GY5(T) OTL の製作(14)

21GY5(T) OTL の製作(14)

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リレーソケットが入荷しましたので、L/R側に各1個計2個取り付け、ついでにタイマーをもう一個増やして安全を期しました。リレーはAC100V用の在庫品を2個使いました。AC100vリレーではノイズの心配がありますが、在庫品を活用します

 

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電源オン、オフ時の動作は次のようになります 

電源スイッチオン時に二つのタイマーが同時に働き、最初は90秒でオンし電源が立ち上がり、二個目は15分後にオンし動作が十分安定してからリレーがオン、その後手動ミューティングスイッチオンでスピーカに繋げるように2段構えしました。

 

写真:LR側リレー取り付け

リレー1個では配線の引き回しが長くなるので、LRに各1個付けました

 

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写真:タイマー1個追加

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電源オフ時はスピーカミューティングスイッチを切り忘れても、電源が落ちると同時にリレーがオフしますので、電源オフ時のDC漏れは心配ありません。これで停電対策もできました

 

実際スピーカをつないで試聴テストすると心配していたDC漏れの影響は感じられません、安定に働いてています。

 

写真:花瓶に入れたテスト用小型スピーカで鳴らす

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