真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

2A3seの修理(1)

2A3seの修理(1)

 

真空管アンプの修理はいろいろなアンプを知る機会にもなって大変楽しいものです

 

EL34ppの修理が終わったので次はこの2A3se

FACEBOOKが先行してしますがこちらにまとめて掲載します

f:id:arunas001:20210802073302j:plain

 

かなり年期の入ったこのアンプ、マイナス頭の旧JIS規格ねじが多用されているので、昭和30年代の中頃の自作品と推定、半世紀以上も前のものではないか。

 

 

OPTにはTANGO Uー808、PTにはMS-250が使われているが、この頃すでにTANGOでは作られていたようだ

2A3はH型プレート、メーカ名は無い、整流器は当時よく使われたオリジン電気の丸型シリコンダイオード

後に手入れわれたようすがあり、電源ケミコンや結合コンデンサー類は交換されている、トランス類は錆はほとんどなく保存状態は良かった模様

 

f:id:arunas001:20210802080344j:plain

 

依頼者NM氏は中古品を手に入れられたようですがノイズがでて調子が悪いとのことでしたが、この様子を見ればそれは良くうなずけます

 

回路は6BM8の2段増幅で2A3をドライブした三段アンプ

 

修理方針を打ち合わせて結局全面的に組みなおすことにしました、

 

そうと決まれが解体は早いですね

 

f:id:arunas001:20210802082529j:plain

 

f:id:arunas001:20210802082624j:plain

 

 

f:id:arunas001:20210802082651j:plain

 

真空管も新品に交換するべく準備

f:id:arunas001:20210802082740j:plain

 

解体前に回路図を拾いましたので掲載しますが、間違いもあるかもしれませんので参考程度に

f:id:arunas001:20210802083808j:plain

 

サウンドパーツ社製 EL34ppの修理(3)

サウンドパーツ社製 EL34ppの修理(3)

無帰還でこの特性は素晴らしい!

 

 特性測定風景

①:試験アンプ、②ダミーロード&出力計、

③:ディスカバリー&アダプター、④:PC

狭い卓上なので混み入っているが、この測定システム系が整ってから測定が随分楽になった

 

f:id:arunas001:20210801054600j:plain

 

 

周波数特性の測定は1Hz~1MHz

f:id:arunas001:20210731230430j:plain

 

上図では見にくいので通常の10Hz~100kHzにすると高域-3dbは45kHZ付近、無帰還でこの特性は素晴らしい

 

f:id:arunas001:20210731230447j:plain

 

 

1KHz LRCH歪率特性:LCH/RCHともよく揃っている

最大出力は25W/5%/1kHz

 

f:id:arunas001:20210731230512j:plain

 

LCH歪率特性:100Hz、1 kHz、10kHz 各周波数ともよく

そろっている

f:id:arunas001:20210731230538j:plain

 

RCH歪率特性:各周波数ともよくそろっている

 

f:id:arunas001:20210731233055j:plain

 

 

試聴中 快調です! 音源は左のPC、スピーカは左右横の10cmスピーカ(8Ω)

 ()

f:id:arunas001:20210731230758j:plain

 

音も素晴らしい!これで完成としよう!!

 

サウンドパーツ社製 EL34ppの修理(2)

サウンドパーツ社製 EL34ppの修理(2)

 

f:id:arunas001:20210731075500j:plain

 

修理内要としては、電源回路を元の整流管CV378/83Vを使うように復元したのと、OPTのB電源をつないだのみで他のところには手を付けていないが、半田付けがいささか心もとないところが数か所あり手直ししたが、1箇所半田付けしてないところがあった。

念のためB電流を計ると約210mA、EL34には1本あたり約50mA,83Vとしては過負荷電流と思われるが、持ち主の依頼なのでそのままにしてある。これはできれば5AR4に変えた方が良さそうだが、EL34は自己バイアス動作なのでそのまま差し替えても大丈夫なので、所有者に伝えておこう。(PTは5V3Aあるので5AR4で問題いない)

 

f:id:arunas001:20210731075642j:plain

 

気になる点が一つあり整流管出力の次に50Ωの抵抗が入れてある(発煙した抵抗を取り替えたところ)がこれは突入電流保護のために入れてあるが、適当な値なのかどうか、受けるコンデンサー容量は100uFなので50Ωで良いかもしれない。(ホーロ抵抗20W50Ωに交換)

注:83V規格では最大容量8uF

 

作業を終わって試聴

1時間ほどすると大変良い響きになってきた、このOPTはファインメットで朗々と心地よく少し甘い感じで鳴り響き渡る、最近再生したLUXA3500(EL34pp)とは随分違う

 

 

f:id:arunas001:20210731075906j:plain

 

丁度出来上がってきた小型スピーカをつないで試聴、小型でも響き方はほとんど同じで近くで聴いている分奥行き感も良く感じられる、この10cmスピーカユニットもなかなか良い

 

f:id:arunas001:20210731075947j:plain

 

サウンドパーツ社製 EL34ppの修理(1)

「OTL-3M/R」がヒータトランスの事故で一服しているため、その間の時間を見て預かっているアンプ2台の修理をします。

 

サウンドパーツ社製 EL34ppの修理(1)

 

最初はサウンドパーツ社製EL34ppの修理

 

f:id:arunas001:20210730063926j:plain

 

このアンプはサウンドパーツ社のキットを、依頼者の知人が組み立てたもの、不調でH社へ修理に出し、大幅に改造されて直ってきたが、使い始めると煙が出てきたので使用をやめていたいう来歴、立派なトランスが付いているのに飾りにしておくのはもったいないので何とかよみがえらせたいと思う。

 

修理品の常であるが、このアンプにも回路図が無く手探り状態で進めなければならないが、幸いサウンドパーツ社HPに参考回路が掲載されていたのでそれを元に推定しながら修理を進めることに。

 

サウンドパーツ社がHPで公開している回路図(無断で拝借しました)

f:id:arunas001:20210730065301j:plain

 

修理前の写真は割愛するが、シャーシ裏の写真は修理後のもの

f:id:arunas001:20210730064328j:plain

 

改造されていたのは主に電源回路で、どうしてこのような改造をしたのか?と思うような内容であるがこれは省略、上記の写真のように整流回路をもとに戻した感じで配線しなおした。使用する整流管はCV378/83V/GZ37である

 

問題は「煙が出てきたのはなぜか?」

 

シャーシ内を見渡しても焼けたような形跡はない、もちろんPTが焼けたような様子もない。

 

しかしこれは通電して分かったことだが、整流後に抵抗

5W50Ωが入っている、これは整流管突入電流防止についているものと思われるが異状に発熱するのでこれが犯人と推定し、この抵抗をホーロ抵抗20W50Ωに変更した、その後の写真が2枚目のもの

 

 

 

 

トランス類の棚卸し(2)

トランス類の棚卸し(2)

 昨日、今日は作業を休みましたので在庫トランスの棚卸をしました。

 

 工房の机の下にある在庫トランス類、写真が暗くてわかりにくいですが、ここには大型ケミコンなどもあり、おそらくトランス類は重量級OPT、PTなど大中小合わせて約50個、大型ケミコンが10個ほどあります。それぞれに製作目的があって買ったものですが、昨日の分を合わせると全部で100個ほどあるかも。

 多くはこの20年間に新品でかったもの、ヤフオクで買ったものです。最近買ったものは昨日の分です。ヤフオク初期のころだったので、まだ安価に買っているもの多いですね、最近のを見ていると随分高くなったようなきがします。

 

 重量級アンプはもう作れないから、順次処分することにします。

 

 写真:工房机下、暗くてよくわからないがここにはOPT、PTなど重量級トランスが・・FW-100 、FW-50、XE-60、

F-2000、etc・・・・

f:id:arunas001:20210711221438j:plain

 

f:id:arunas001:20210711221524j:plain

 

 

トランス類の棚卸し

トランス類の棚卸し

これで全体の半分ほど

 

写真:トランス在庫➀

f:id:arunas001:20210710225546j:plain

 

 部屋の整理ついでにトランス類の棚卸をしました。この20年間ほどの間に買ったもの、いただいたもの、などが随分溜まってしまいました。既に使ったのも随分ありますが。

 この写真以外にも、別の場所に同じほどのトランスがあります。とても使いきれないので適当に処分しないとね。

 それぞれに使う目的を考えて買ったものですが、ヤフオクの場合はついポチってしまったのもあります。この先10年出来るとしてもとても使いきれないですね。

 例えば808se用のPT、カソードチョーク、OPTなどもありますがこれは傘寿記念製作予定でしたが、未だに手つかずで何時になるやら?

 

 在庫PTの半分以上はTANGOのOTL用のパワートランスで各種のOTL用に使えるものです、そのほかにse、ppOPT、CHなどです。

 

 

 写真:トランス在庫②

f:id:arunas001:20210710225622j:plain

 

写真:808se用特注PT

f:id:arunas001:20210710231503j:plain

 

写真:6C33C用(オーディオ専科仕様品)

 

f:id:arunas001:20210710232049j:plain

 

写真:MIYAZAKI’S OTL用

f:id:arunas001:20210710232309j:plain



8B8 真空管式差動アンプ

8B8 真空管式差動アンプ

 

8B8を8本使いました。8B8は6BM8のヒータ8V管、安価ですが、この8B8は@1$、国産三菱電機製です。

 

写真:これぞ真空管アンプといったいで立ちです

f:id:arunas001:20210707064518j:plain

 

ログ記事編集 - はてなブログ (hatena.ne.jp)

 

以前に夏用アンプとして登壇しましたが、貸出しましたので参考に再掲載します。

 

PTは8B8pp用を使いましたので少し容量不足気味ですが、何とかもっています。今後製作する時は一回り大きなのを使うようにしたいものです。

OPTは「ARITO's AUDIO LAB」 さん製作になるもので、優秀なトランスです。

このような真空管差動式にしなくても、定電流素子に半導体を使えばもっと簡単にできますがここは真空管にこだわってみました。

 

その効果のほどは?コスパは大変よろしい!

 

f:id:arunas001:20210707063512j:plain

 

周波数特性は秀逸、最大出力は3W強。

 

 

f:id:arunas001:20210707063647j:plain

 

 

出てきた音は?聴いてのお楽しみに!