真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

真空管アンプ製作回路(24) 6C33C×4×2ch SEPP OTL stereo

真空管アンプ製作回路(24)

6C33C×4×2ch SEPP OTL stereo

このアンプは醍醐LPレコードコンサートに定員200名のホールで使うために製作したOTLアンプである

最大出力80W/8Ω、120W/16Ωの大出力を誇り、パワーあふれる音楽を聞かせてくれる。

 

軽量化を図るためトランスレス(PTL)にしたが、ステレオ構成にしたので胴体が大きくなり扱いにくいのと、発熱がすごいので冬場しか使えないという課題があった。

発熱対策は取ってあるので、8時間程度の連続運転にも耐えるが、球本来の熱とそれに伴う動作不安定は避けがたい。 なにより暴走してスピーカーを飛ばしては大変である、結局数回使ったけれども、一抹の不安を残していた。

この回路は加銅鉄平氏がMJ誌に発表された回路を参考にしている。

回路図をよく見るとOTLには必ず必要な打消し回路がない、最初はBPN方式にしていたが、バイアスの深い6C33Cでは効果が薄かったので、それではとマコフスキー型(上の球のドライブ電圧をあらかじめ 上げておく方式)にした。簡単な方法であるが、これでもACバランスがうまく取れることが分かった

<記載事項後から追加予定>随時追記します

真空管6C33C-Bの使い方についの留意事項をまとめます、オーディオ管と違ってレギュレータ管をオーディオ用に、中でもOTLアンプに使う場合、使いにくさがありますので参考になればと思います(思いつくままに記載しています)

じゃじゃ馬を慣らして使いましょう

①球の構造

・球の構造は三極管二組が内部で並列に接続されている、ヒータが二組あるが、プレート、グリッド、カソードは共通になっている、このためヒータを切り替えて片方のみの三極管としても使うことが出来る。この構造がよくも悪くも影響する

②球のエージング

エージングについては発売しているPALエレクトロニクスさんのHPに出ていましたが、今は見当たりませんので、ヒータのエージングについて簡単に記載します

・ヒータ定格は6.3V6.6A、または12.6V3.3Aと大飯くらい、

・配線材はAWG18か16を使う,

・複数本並列接続するときはトランスの端子からそれぞれの球に配線する、球間の渡り配線しないこと、これはヒータ電圧降下防止やヒータからの放熱を助けるため

・ヒータ電圧は6.3Vで使うか12.6Vで使うか? 両ユニットを1本として使う場合は、12.6Vで使う方がよさそう、

・両ユニットを別々に使う場合は、6.3Vで配線、スイッチで両ヒータを切り替える

.・2本以上使う場合は、12.6Vの直列接続がよい。例えば4本の場合は12.6×4=50.4Vで市販の50V5Aのトランスが使える、8本ではAC100Vから直接点火できる(配線の仕方に注意)

 

 

 

電源回路は複雑に見えるが、ありふれた回路の集合で難しいところはない

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