真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

15KY8A SRPP(1)

15KY8A SRPP(1号機)

 

実はこのアンプは既に嫁入りしているので手元にありません。記憶をたどりながらの投稿です。

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そしてこのアンプには2号機があります。1号機に続いて紹介します。

さて一号機ですが、この15KY8(6KY8A)という球、あの超円高時代に米国から直輸入した球です。TV垂直発振出力管ですが、安価だったので他の球のついでに買ってしまいました。現物が届いてデータシート調べてみると、五極部のPd=12W、三極部はハイμで64もあります。ヒータが15V0.45Aというのがちょっと難ですが、興味ある球でした。時あたかもMJ誌やRG誌に数例アンプ製作記事に取り上げられました。やはり面白そうな球だ、自分はSRPPが良さそうだと早速製作しました。

6KY8Aのデータシートはこちらです

https://tubedata.jp/sheets/049/6/6KY8A.pdf

 

回路図:SRPPの2段構成、球4本でステレオ構成ができます。

ヒータの15Vは6.3V巻き線を適当につないでいます。

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出力コンデンサーは白いフィルムコンを使っています 

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特性データ

周波数特性は100kHz付近で-3dbすっきりと伸びています、低い方は20Hz付近に盛り上がりがあります。

先にアップした「50C5 SRPP」からすると特性はグッと良くなり出力も増え、家庭用としては十分です。

二つ目のグラフはL/R CH 1kHz歪率の差異です。

三つ目LCH、4つ目RCHは100,1k、10kの各周波数別歪率。最大出力は3W弱、通常聞くレベルの0.5W付近では1%以下と良好。各周波数別歪率も差異がなく良好。

注:この測定は、嫁入り直前に測定したもの

 

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SRPPパワーアンプはA級動作のためかシングルアンプに似た音になりますが、OPTが無いのでスッキリした音で長時間聴いても疲れないのが特徴だと思います。

(このアンプは一日中電気を入れてBGM的につかってました)

 

これまでSRPPアンプを数例製作しましたが、このアンプが一番お気に入りのアンプとなりました。

そして、FB友のもとに嫁いでいきました。先日別件で連絡がありましたので、このアンプが元気で働いているかな?、と尋ねましたら毎日元気にしていると嬉しい返事があり、一安心しました。製作者は作品の働きが大変気になるもので、子供や孫のようですね。

 

次回は2号機の紹介です。