真空管アンプ製作

真空管アンプの自作記事です

16A8×8 真空管差動式ステレオアンプ

 このアンプは20221106開催「オーディオ・音楽クラブ名古屋」第20回発表会に参加するアンプの説明書です。

 



16A8×8 真空管差動式ステレオアンプ

 真空管差動式アンプには定電流素子やトランジスタなどの半導体素子を使うのが一般的で製作も簡単です。真空管党の私としては、それでは面白くないので真空管を使ってみようと考えて製作しました。

 三極五極管「8B8」(6BM8 のヒーター8V 管)pp を実験アンプとして改造し大変良い結果に感じオーディオ友に聞いてもらったところ、大変気に入って「作ってくれ」ということになり「8B8」と兄弟球「16A8」を使って2 台製作しました。

 実験機では電源トランスがプッシュプル用なので電流容量が不足でチンチンに熱くなるので新たに特注しました。

 

回路の簡単な説明(下図参照)

  • 上が増幅部、中が差動定電流部、下が電源部分。増幅部は差動型にした普通のプッシュプル回路で特に変わったところはありません。8 本同じ球を使って構成しました。
  • 初段は同じ三極管を使い真空管抵抗方式で、出力段は同じ 5 極管部分を使って定電流に引っ張りました、これは非常に定電流効果がありました。

電源部は正負の同じ電源を用意し、正側を増幅部に、負側を定電流部に使います。整流後にダンパー管をいれて電源の立上りを緩やかにしていますが、これは正負で都合 500V にもなるので球を保護するために使っています。

  • ステレオ構成で真空管を 10 本使った割には最大出力 3W と少ないですが、出てきた音はいかがでしょうか?